コーヒーブレイク
のんびりし過ぎてはいないだろうか
T S.
pp.638
発行日 1980年8月1日
Published Date 1980/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202108
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最近,塾通いの学生の教育のことが問題になっている.みんな勉強して,一流大学に入学しようとしているのである.本邦においては大学入試のときにだけ勉強して,一流大学に入学しさえすれば自動的に卒業し,自動的に社会の一流の仕事につけるようになっているからである.問題が起きた場合でも,年功序列を持ち出せば,大抵収まるのである.同じ皮膚,髪,目の色をした同一民族であるから,できることである.特に国家公務員のように終身雇用制がとられている所では,実にのんびりした所である.
社会がもっと実力主義,適材適所主義に変わり,公正で厳格なチェック制度がとられるようになれば,入試制度を現在ほど改革する必要もないし,塾通いもなくなるであろう.
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