発行日 1947年4月15日
Published Date 1947/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906196
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1947年4月7日
送別會に於けゐ學生看護婦のメッセーヂより—快よい春風に誘はれて櫻の花が咲き出しました。昨年の今頃私達は看護婦界へ第一歩をふみ出したのです。そんな事は恐らく戰爭に依る混亂のためでもありましようが,忘れられてしまつて居るでしよう。我々が寄宿生活の最初の3ケ月を過して居ろ時は慣れていなかつたし,覺束ないし,淋しかつたけれども,看護婦の歴史は一歩一歩なんの遅滯もなくどんどん進んでいました。7月に日本の看護婦界に新らしい出來事が起つたのです。
それは非常に變化に富んだ輝かしい現實であり希望にあふれた過去の歴史から當然起つて來るものでした。聖路加はキリスト教主義で。絶えず公衆保健奉仕に働く人々を日夜教育する努力を續け,また赤十字は博愛の精神で良き君護婦を作り上げる樣に最善をつくしてゐたのですが。その人達は閥をすてて手を取り合つて蒼護教育の新らしい模範學校にふみ出したのです。總司令部から送られた先生たち。或はその他の先生達は我々のこの學校を設立するのに大變協力してくださいました。
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