書評
―日野原重明・仁木久恵 訳―平静の心(オスラー博士講演集)
相沢 豊三
1,2
1立川共済病院
2慶應義塾大学
pp.672-673
発行日 1984年8月10日
Published Date 1984/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105234
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1983年9月3日,日本オスラー協会(会長・日野原重明聖路加看護大学長)の発足にあたり「平静の心」と題する500頁に及ぶ大冊が,医学書院から出版された.この書はSir William Oslerの講演集Aequanimitas(平静の心)から15篇を選び,さらにオスラーが1919年に英国オックスフォードの自宅で亡くなるまでに行った講演のうち3篇を加え,併せて18篇にわたる講演の翻訳である.
訳者・日野原重明博士が臨床医として,立派に生き,医学を研究し,医学を教える立場に立って働く上で,強烈なインスピレーションと,今日の仕事に全力投球できる力を与えてくれたのは,この本に示されたオスラーの言葉であると述べておられるが,その難解な部分を英米文学に詳しい仁木久恵教授の力を借り,この作業の完成には10年の歳月が費やされたという.
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