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書評 医学・医療の先駆者の証し―日野原 重明(著)『日野原重明ダイアローグ』
髙久 史麿
1,2
1日本医学会
2前・自治医科大学
pp.734
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102618
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本書は日野原重明先生の講演録,インタビュー,座談会などを中心にまとめたもので,話の内容は,W・オスラー博士の数々の言葉の紹介,医学教育,研修制度,プライマリ・ケア,ホスピス,診療録,臨床疫学のあり方,EBM,看護教育など,極めて広範囲にわたっている.
日野原先生は様々なシステムを日本に導入された医学・医療の先駆者として,日本で最も尊敬されている医師である.本書を通読して痛感したのは,私たちが常日頃感じている医学教育や医療のあり方に関する様々な問題点を,1973年の座談会「英国の医療とプライマリ・ケア」(J.Fry氏,紀伊國献三氏,小林登氏)に始まり,2005年の座談会「誰がために記録はある」(児玉安司氏,阿部俊子氏)に至るまで,一貫して日野原先生が指摘しておられることである.「医療はscienceをベースにしたartである」ということをたびたび強調されていることも印象深い.
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