福祉ヘルパーの職業訓練―病・老人の介護の職をめぐる問題

Education and Training of Care Worker's Course at Kanagawa Prefectural Momijigaoka Women's Vocational Training School.

はじめに

　高齢化社会の中における社会福祉のニーズの変化に応じ，地域によっては職業訓練校で「福祉ヘルパー」と育成する役割を担い，病・老人の介護（「介護」の語が意告するものを，本稿では単に「食事，入浴，清拭，排便等の世話をすること」とせず，「現実の場で1人ひとりの対象者に次々と起ってくる大小さまざまな問題に対し，人間的かかわりを持って共に対処していく働き＜処遇（ケア）＞に結びつくもの」としてとらえたい．

　また，対象者の主体性，自主性を配慮して，「介護」より「介助」の語が適切という考え方もある．）の訓練に重点を置くようになってきた．

　今回，リハビリテーション関連職種の教育として，初めて当校の福祉ヘルパーの職業訓練がとりあげられることとなったので，この機会に現況を紹介し，併せて今後の社会福祉環境の変化にどのように対応していこうとしているかまとめてみたい．