Japanese
English
特集 冠動脈疾患のリハビリテーション
心筋梗塞のリハビリテーションと長期予後
Beneficial Effects of Rehabilitation for the Long-term Prognosis of Myocardial Infarction.
長谷川 武志
1
,
内田 宏子
1
,
桑原 敏樹
1
,
藤田 良範
1
,
新谷 博一
1
Takeshi Hasegawa
1
,
Hiroko Uchida
1
,
Toshiki Kuwabara
1
,
Yoshinori Fujita
1
,
Hirokazu Niitani
1
1昭和大学第三内科
1The Third Department of Internal Medicine, Showa University, School of Medicine.
キーワード:
心筋梗塞
,
リハビリテーション
,
長期予後
Keyword:
心筋梗塞
,
リハビリテーション
,
長期予後
pp.439-444
発行日 1984年6月10日
Published Date 1984/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105181
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はじめに
虚血性心疾患ないし心筋梗塞は欧米では死因順位1位を占める国が多く,虚血性心疾患による死亡率は昭和53年で,イングランド・ウェールズでは日本の8倍となっている1).しかし,わが国でも虚血性心疾患による死亡率の増加は著しく,昭和25年に人口10万対9.9の死亡率にすぎなかったが,昭和56年には41.8と約4倍強になっている.
心筋梗塞の急性期の死亡率は,発作を起して直ぐ死亡するものが少なくないため,大病院に収容する以前の死亡もあり,急性期の正確な死亡率を占めることは難しい.しかし,発作後4週から2カ月生存したものの長期予後は古くから報告されている.
最近はわが国でも発作後比較的早期から,積極的なリハビリテーションが広く行われるようになってきている.これは,安全にかつできるだけ早く,より質の高い社会復帰を行わせ,その後の梗塞の再発や合併症を防ぐ目的で行われている.このリハビリテーションが予後に与える影響について,教室の成績を中心にして述べる.
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