Japanese
English
特集 冠動脈疾患のリハビリテーション
心筋梗塞慢性期のリハビリテーション―運動処方とその実際
Cardiac Rehabilitation in the Chronic State of Myocardial Infarction: Exercise Prescription and its Practice.
道場 信孝
1
Nobutaka Doba
1
1財団法人ライフプランニングセンター
1The Life Planning Center.
キーワード:
リスク評価
,
運動負荷試験
Keyword:
リスク評価
,
運動負荷試験
pp.433-438
発行日 1984年6月10日
Published Date 1984/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105180
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Ⅰ.退院後のリハビリテーションの目標
急性心筋梗塞(AMI)では,早期離床と早期退院が一般的な傾向であり1),退院後の患者ケアにおいてはhome coming depressionを最小限にとどめ,効果的に体力を回復させて社会復帰を早め,生活の質の維持と向上をはかるのが主な目標とされている2).急性期のリハビリテーションの詳細は先の項ですでに述べられているが,一般的には重症度に応じたリハビリテーションのプログラムが施行され,安全に,そして効果的に体力の回復が計られる.退院時には低レベルの運動負荷試験(3METS)が行われ3,4),これらが支障なく遂行できれば日常生活において自身で身のまわりのことができる程度に体力が回復しているので,家庭での療養が可能であり,合併症のないAMIの場合,発症後にこのレベルに到達するのはおよそ2~3週である.
その時期になってもこのレベルに到達しない場合には,患者の精神・心理的問題のない限り,心機能の異常が強いと考えられ,退院前に侵襲性の諸検査を実施してリスク評価することが望ましく,それによってその後の治療方針がきめられる.
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