書評
―砂原茂一著(国立療養所東京病院)―医者と患者と病院と
今田 拓
1
1宮城県拓杏園
pp.786
発行日 1983年10月10日
Published Date 1983/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105041
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リハビリテーション関係者にとっては馴染みのある砂原茂一氏(国立療養所東京病院名誉委員長)が,岩波新書としては3冊目の本を上梓された.国際障害者年へと向けて第2冊目の「リハビリテーション」が出版されたのが1980年であるから,あれから3年もたたない間に新しい発想をまとめられたその活力に,まず敬意を捧げなくてはならないだろう.
高齢化社会に急増する医療需要の現実に直面し,改めて医療とは何かを考えて行こうとする幾つかのパターンがある.この書は純粋な医の立場から問題を分析し,解決点を見出そうとする一貫した流れを形成し,専門的立場から思わず共鳴せずにはいられない新しい発想が随所に見られる.
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