書評
砂原茂一(国立療養所東京病院名誉院長)著―臨床医学研究序説 方法論と倫理
川上 武
1
1柳原病院
pp.234
発行日 1988年3月10日
Published Date 1988/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105793
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医科大学の新設,青年医師の増加により,医学研究も活況を呈している.それも本格的な基礎医学研究というより,臨床医の医学研究が主流なのが特徴である.そのレベルは,医学部闘争でも解体の対象となった,日本医学の構造的欠陥である“チーテル・アルバイト”に近似してきているのが現状である.本職の研究者さえも,臨床医学研究の現代的課題である,無作為化臨床試験(Randomized Clinical Trial=RCT)やInformed Consent(IC)の必要性を痛感せず,それに真剣に取り組もうと考える人が少なくなっている.
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