特集 脊髄損傷
<座談会>脊損者の生涯にわたる健康管理 1982年12月16日,於:医学書院
緒方 甫
1
,
今井 銀四郎
2
,
大川 嗣雄
3
,
畑田 和男
4
,
宮崎 一興
5
1産業医大
2社会保険庁
3横市大
4大分・中村病院
5神奈川リハセンター
pp.449-458
発行日 1983年6月10日
Published Date 1983/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104969
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脊損に対するリハビリテーションの発展
緒方 脊損者の生涯にわたる健康管理というテーマにて,ご経験豊富な先生方に御参集頂き,今後の問題点を含めて,蘊蓄を傾けたお話をお願いしたいと存じます.
この面でも,初期の医療管理の著しい進歩とリハビリテーション医学の発展などによって過去とは著しい差があると思います.以前は,頸損患者では,急性期において死亡する割合は高く,対麻痺を残した障害者さえも,社会復帰は困難でありましたけれども,現在では,四肢麻痺者でも,少なくとも,自宅復帰は可能になっています.また,職業的な面をみましても,職業能力という点からみれば,対麻痺者は,身障害といえるかどうかという発言も聞かれる時代になってきました.
まず,最初に,今井先生にご発言をお願いしますが,先生はご存知のように,わが国の脊髄損傷の近代リハビリテーションの草分け的な方で,またご活躍になられましたので,過去の経緯,歴史的な展望を含めて,お願いします.
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