Japanese
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特集 プライマリ・ケアとリハ医学
リハビリテーション医学の中でのプライマリ・ケア
Primary Care in Rehabilitation Medicine.
土肥 信之
1
Nobuyuki Dohi
1
1川崎医科大学リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School.
キーワード:
プライマリ・ケア
,
リハ医学
,
リハ研修
Keyword:
プライマリ・ケア
,
リハ医学
,
リハ研修
pp.183-188
発行日 1983年3月10日
Published Date 1983/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104913
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はじめに
プライマリ・ケア(primary care)という言葉が最近よく聞かれるようになった.何となく新しい言葉,新しい概念のように思われるが,アメリカでは1966年頃から使いはじめられているし,WHOでも1972年にprimary health careという言葉がよく用いられるようになってきている.
プライマリ・ケアは一次医療とか包括医療,などという言葉もあてはまると思われるが,いわゆる家庭医という概念があてはまるのではないかと考えられる3,10).そこには,細分化,高度化した医療への反省,すなわち医療は病気の治療のためだけでなく,病人(病気にかかった人間)の治療であるという医療の本来の姿へ戻ろうとする姿勢がみられる.これは障害の治療に,患者(障害者)を社会・家庭の中の一員として位置づけたうえでの治療計画を立てなければいけないリハビリテーションの理念に共通する点が多い.逆にADLやself care,自立,家庭復帰や職場復帰などのリハで用いられる言葉はそのままプライマリ・ケアの中でも生かされるであろう.ここではリハ医学とプライマリ・ケアの関連をリハ医の側から考えてみたい.
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