Japanese
English
紹介
動作訓練のためのEMG Biofeedback 装置の開発
Development of EMG Biofeedback Devices for Neuromuscular Retraining.
佐渡山 亜兵
1
,
谷井 克則
1
,
多屋 秀人
1
,
増田 正
1
,
宮埜 寿夫
1
,
永村 寧一
1
,
浜田 志朗
2
Tsugutake Sadoyama
1
,
Katsunori Tanii
1
,
Hideto Taya
1
,
Tadashi Masuda
1
,
Hisao Miyano
1
,
Neiichi Nagamura
1
,
Shiro Hamada
2
1製品科学研究所人間工学部
2筑波大学附属桐ヶ丘養護学校
1Industrial Products Research Institute, Human Factors Engineering Division.
2Kirigaoka School for Physically Handicapped Children and Youths, Attached to Tsukuba University.
キーワード:
バイオフィードバック
,
筋電図
Keyword:
バイオフィードバック
,
筋電図
pp.889-892
発行日 1981年11月10日
Published Date 1981/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104646
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はじめに
最近リハビリテーションの領域でバイオフィードバックの手法を応用した運動機能の回復訓練が注目されるようになってきている.
特に筋電位(EMG)によるバイオフィードバック法は,麻痺筋の再教育や動作にともなう不必要な筋緊張を弛緩させるための訓練に効果があることが報告されている1,2,5,7).原理的には生体の情報を何らかの方法でとり出し,感覚情報に変換して,自分自身の身体状態を認識させ,治療や訓練の補助的な手段に利用するものである.
しかし障害の程度や種類によって,訓練の方法が患者ごとに異なることや,患者の機能回復に対する努力が訓練結果に影響を及ぼすことを考え合せると,生体情報の何をフィードバックするかという問題の他に,情報をどのような形でフィードバックするかという点も重要であると思われる.
EMGのバイオフィードバック装置についてはすでにいくつかの報告があり6),実際にそれらの機器を使用した症例も報告されている6,10).しかしフィードバック情報の患者への提示の仕方は,視覚的には簡単なアナログメータやランプ,聴覚的にはイヤホンを通しての警告音であり,まだ十分な検討がなされているとは言えない.
増田ら8)も述べているように,身障者の場合,フィードバック情報の提示法が知覚,運動特性さらには心理特性と適合していれば良好な訓練結果を得るだけでなく,訓練意欲を高めることにもつながる.
本報告は,独自に開発したEMGバイオフィードバック装置を中心に,いくつかの視聴覚情報の提示法を紹介する.
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