一頁講座 リハビリテーションにおけるコンピュータの応用・9
マイクロコンピュータ応用例(リハ訓練機器のゲーム化)
大西 昇
1
1労災義肢センター
pp.751
発行日 1981年9月10日
Published Date 1981/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104616
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リハビリ訓練は,とかく単調な動作のくり返しとなりがちで,被訓練者が訓練意欲をなくし,途中で落伍するケースも多い.従って,被訓練者の訓練に対する動機を高め,訓練効果を増すためには,医療チームによる絶えまないはげましや,努力の成果とその経時変化を被訓練者にフィードバックするために訓練結果の定量化などが重要である.同時に,単純な動作の反復であるリハビリ訓練様式の改善も必要で,たとえば,被訓練者が訓練自体に楽しみを見い出し,自発的に訓練を受けられるように,リハビリ訓練にゲーム性を導入することが考えられる.IC技術の急速な発達で,色々なテレビゲームを見かけるが,このテレビゲームと筋力訓練,ROM訓練などの従来のリハビリ訓練とをうまく結合することで,ゲームを楽しむことがリハビリ訓練となる新しい訓練様式を生み出すことができる.
筆者らは,ブロックくずしゲームを応用した動的立位バランス訓練方法を開発したので以下に述べる.訓練機器は,マイコン(SO RD M223 Mark Ⅱ),A-D変換器,CRTディスプレイとフォースプレート(2台)で構成される.
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