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母性と労仂〔4〕—男女平等
大島 正雄
1
1母性科学研究所
pp.49-51
発行日 1962年4月10日
Published Date 1962/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202553
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1.社会の単位
人の住まない空家に社会生活があると思うものはありません.居てもたつた一人では,それは社会とはいえません.何をしようとままですが,しかし何でも自分でやらねばならない孤独です.
ところが二人いたらどうでしよう.日当たりのよい窓際に坐りたいと思つても人が坐るかも判りません.静かに物を考えようと思つても,唄を唄い出すかも判りません.おいしいものを独り占めしようとすることはできません.やはりいくらかは分かち合うはずです.その代わり病気になれば,世話をしてもらうこともできます.重い荷物を運ぶときに手伝つてもらうこともできます.これは3人以上になつても同じことがいえます.
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