Japanese
English
講座 活用すべきリハビリテーション関連諸制度(5)
義肢・装具・車椅子などの給付体系について
Social Resources for Rehabilitation. 5. Some Considerations about Services of Prosthesis, Orthosis and Wheel Chair.
武智 秀夫
1
,
高田 敏也
1
,
河野 光信
1
Hideo Takechi
1
,
Toshiya Takada
1
,
Mitsunobu Kouno
1
1岡山大学整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Okayama University, Medical School.
キーワード:
義肢・装具
,
給付体系
Keyword:
義肢・装具
,
給付体系
pp.406-410
発行日 1981年5月10日
Published Date 1981/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104546
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
まえがき
わが国では義肢,装具,つえ,車椅子などを一括して補装具ということばで表現することがある.補装具ということばは医学用語ではなく法律にでてくる用語でわが国独特のものである.ちなみに身体障害者福祉法,児童福祉法により給付される補装具は表1に示すごとくでありずい分多くのものが含まれている.そのほかにこの2法では日常生活用具として表2に示すものが給付される.
しかし私共がリハビリテーションの現場で用いる義肢や装具,車椅子などは何も身体障害者福祉法,児童福祉法のみで給付されるものでなく,他の社会保償制度によっても給付がうけられる.リハビリテーションの現場では障害者または患者の評価や,義肢・装具・車椅子などの適応,処方,適合といった医学的命題が優先し,それらの給付の体系はあまり考慮が払われていない.その給付体系を調べてみると実に複雑多岐にわたっている.
私共が疾患にかかった時,病院なり診療所なりの医療機関を受診すれば,健康保険,船員保険,共済保険,国民健康保険などのいわゆる疾患保険によって診断,検査,注射,投薬,手術,入院などの給付がうけられる.しかし義肢・装具・車椅子などの給付をうけるのは疾病の治療をうけるように簡単ではない.ここではリハビリテーションの現場で即物的に対応できるように,まず義肢について述べ,つぎに装具,車椅子,つえなどにふれてみたい.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.