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講座
リハビリテーションにおける治療(8)―切断端の疼痛に対する処置
Rehabilitation Treatment (8): Management of the Painful Stump.
土肥 信之
1
Nobuyuki Dohi
1
1川崎医科大学リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School.
キーワード:
断端痛
,
疼痛処置
Keyword:
断端痛
,
疼痛処置
pp.619-624
発行日 1979年8月10日
Published Date 1979/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104457
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はじめに
疼痛はリハビリテーションに関係する人にとって最大関心事のひとつであるにもかかわらず,その病態生理は解明されない部分があまりにも多い1).一方,私達は疼痛のために治療が進まなかったり,障害が強くなっている場合をあまりにも多く経験する.疼痛を和らげるということは,リハビリテーションプログラムを遂行していく上,またゴールを設定し,残存機能を高めていくために大切であることはいうまでもない.ここでは切断端の疼痛に関して述べてみるが,切断に関する疼痛は,一般の疼痛疾患と異なり,幻肢痛という非常に治療の困難な現象を含んでいる.だれでも切断後はいろいろな痛みによる問題を訴えるが,自然に痛くなくなってくる.しかし,疼痛のため義肢装着が遅れたりうまくいかなかったりする場合があり,疼痛に対する適切な予防と治療が望まれる.
まず切断端の疼痛の予防について,次いで原因とその処置について述べてみたい.
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