Japanese
English
研究と報告
アテトーゼ型脳性麻痺児の環軸椎動揺性
Atlanto-axial Instability in Athetoid Cerebral Palsy.
仲田 実生
1
,
中島 雅之輔
1
,
藤本 輝世子
1
,
高橋 純
1
,
三井 弘
2
,
加幡 一彦
2
,
津山 直一
3
Tsuneo Nakata
1
,
Masanosuke Nakashima
1
,
Teruyoko Fujimoto
1
,
Jun Takahashi
1
,
Hiroshi Mitsui
2
,
Kazuhiko Kabata
2
,
Naoichi Tsuyama
3
1都立北療育園
2三井記念病院
3東京大学医学部整形外科
1Kita-Ryoiku-En.
2Mitsui Memorial Hospital.
3Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo.
キーワード:
アテトーゼ型脳性麻痺
,
環軸椎脱臼
Keyword:
アテトーゼ型脳性麻痺
,
環軸椎脱臼
pp.293-299
発行日 1979年4月10日
Published Date 1979/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104141
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緒言
われわれは,3例のアテトーゼ型脳性麻痺患者に,四肢麻痺を伴う頸椎環軸椎脱臼を経験した.これらは,外傷・先天奇形・炎症・腫瘍などの直接の関節破壊性変化によらない,いわゆる特発性環軸椎脱臼(Spontaneous Atlanto-axial Dislocation)と考えられた.
アテトーゼ型脳性麻痺患者の頸椎に,早期に高度の変形性変化が見られることは周知で,これに伴い頸髄および神経根の刺激症状並びに四肢麻痺をきたした例の報告も散見されるが,われわれの経験した3例では下位頸椎の変化を認めず,このような頸椎の変形性変化とは別のメカニズムが関与しているものと思われた.
そこでわれわれは,アテトーゼ型脳性麻痺患者に固有の環軸椎間動揺性があることを考え,アテトーゼ型児60名について環軸椎間の動揺性を検討した.
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