Japanese
English
研究と報告
一酸化炭素中毒後に発生した両肘関節強直の1例
Bilateral Ankylosis of the Elbow Following Carbon Monoxide Poisoning: A Case Report.
奥野 徹子
1
,
松島 哲也
2
,
真島 東一郎
3
Tetsuko Okuno
1
,
Tetsuya Matsushima
2
,
Toichiro Majima
3
1久留米大学医学部整形外科
2大牟田市立病院整形外科
3大牟田労災病院リハビリテーション部
1Department of Orthopedic Surgery, Kurume University School of Medicine.
2Department of Orthopedic Surgery, Omuta City Hospital.
3Rehabilitation Center, Omuta-Rosai Hospital.
キーワード:
異所性骨化
,
日常生活動作
Keyword:
異所性骨化
,
日常生活動作
pp.735-739
発行日 1978年10月10日
Published Date 1978/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104052
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はじめに
一酸化炭素中毒(以下,CO中毒と略す)後に発生した異所性骨化についての報告は,1966年に李によって最初の報告が行なわれて以来数例の報告が散見される.私達は最近,CO中毒後の異所性骨化より進展したと思われる興味ある両肘関節伸展位強直の1例を経験した.CO中毒では失外套症候群,健忘症候群,知能低下,自発性の欠如などの精神症状と運動障害,痙直,筋硬直,振顫などの神経症状が続発する.自験例では発症後6年を経過し,自助具を用いてADL訓練を行なった.
しかし,ADL能力には限界があり,1側の肘関節に屈曲位が望まれたので,左肘関節に対して関節形成術を施行した.術後十分な可動性が得られたので,右側にも関節形成術を行なってADLの改善が得られたので報告する.
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