Japanese
English
特集 難病のリハビリテーション
悪性関節リウマチのリハビリテーション
Rehabilitation of Malignant Rheumatoid Arthritis (MRA).
本間 光夫
1
Mitsuo Homma
1
1慶応義塾大学医学部内科
1Department of Internal Medicine, Keio University School of Medicine.
キーワード:
MRA
,
リハビリテーション
Keyword:
MRA
,
リハビリテーション
pp.185-189
発行日 1978年3月10日
Published Date 1978/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103946
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はじめに
悪性関節リウマチ(MRA)とは,通常のRAにみられない血管閉塞症状を関節外症状として示すRAを指している.
つまりRAの症状ブラス血管閉塞症状と理解する.
1.たとえばRAの経過中発熱が起り,末梢性ニューロバチー,手指および足趾の壊疽,腹部疝痛発作と血性下痢を起して死亡する例がある.剖検してみると心,膵,小腸,骨格筋に壊死性血管炎の病変がみられ,結節性多発性動脈炎(PN)と区別できない.
言葉をかえるとRA+PNの臨床症状を併せもっているということになる.
このような症例に対する考え方として3つの可能性が指摘されてきた.
① MRAの患者はRAとPNの2つの病気をもっている.
② もともとはPNの患者で,初発症状の関節炎もRAではなく,PNとしての多発性関節炎であった.
③ もともとRAで,特別にPNを合併したのではなく,はげしいRAの全身型である.
2.これに対し爪襞,爪縁,指頭髄に梗塞所見を示すものがある.
指動脈炎と呼ばれ,手指に限局した血管閉塞症状のみを示す.
手指の関節炎のはげしい症状を示すが,全身型リウマトイド血管炎と違い比較的良性で他のRA患者と区別のできない経過をとる.
結局,RAには2つの特異的な血管炎の型がある.指動脈炎と全身型リウマトイド血管炎の型がそれらである11).
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