Japanese
English
特集 リハビリテーション医学の基礎―正常生理と病態生理
Ⅳ.各種疾患の病態生理
慢性関節リウマチの発症機序
Pathogenesis of Rheumatoid Arthritis.
本間 光夫
1
Mitsuo Homma
1
1慶応義塾大学医学部内科
1Department of Internal Medicine, Keio University School of Medicine.
キーワード:
免疫異常
,
リウマトイド因子
Keyword:
免疫異常
,
リウマトイド因子
pp.1075-1082
発行日 1977年12月10日
Published Date 1977/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103909
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
慢性関節リウマチは徐々に進行する多発性関節炎である.その障害関節は左右対称性の傾向が強い.
最初の2~3年は関節周囲の軟部組織が紡錘状に腫脹し,患者は朝のこわばりを訴える.またリウマトイド結節といわれる皮下結節が20~30%の患者にみられる.末期には指が尺骨側に偏位し,ついには関節の変型や強直がおこってくることなどが特徴的である.さらに患者の血清中にはリウマトイド因子が証明される.
ある病気の原因を考える際,あるいは発症機序を理解するためには,現在までよく知られているその病気の特徴を確認しておくことが必要である.
上述の様な性状をもつ慢性関節リウマチの特徴を列挙して表1,2に示す.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.