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R.L. Preston: The Surgical Management of Rheumatoid Arthritis
明石 謙
1
1岡山大中央物療部
pp.1204
発行日 1973年12月10日
Published Date 1973/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103072
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慢性関節リウマチについてはすでに名著が多数あり,中でもHollander編のArthritisは有名で改版も重ねられている.多数の著者が各々得意な分野について書いているためその漸新さといい,完備した多数の項目による百科辞典のように必要な知識はすべて得られる点が,この本の特色であろう.しかし多数の著者が手がけただけに,1人の著者がコツコツとまとめあげた本に特有の風格に欠けるのは仕方がないことと思われる.
1968年に出版されたPreston,R.による“関節リウマチの外科的治療”は少し古くなりつつあるが,前述の点で実に風格に富み,著者の主張がよくわかり教えられることが多く,しかも実際的な本であると言えよう.別の本を例にひけば,Hollander編の本をCampbellの手術書に例えるならば,Prestonの本はCharnleyの骨折の非観血的治療の本に例えることができると思う.題名を見れば手術書のようだが,内容は手術にもかなり詳しく立ち入ってはいるものの,どちらかというとそれ以外について学ぶべき点の方が多いように思う.以下,内容について述べてみたい.
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