創刊によせて
「総合リハビリテーション」創刊の意味するもの/この新雑誌を育てよう/「総合リハビリテーション」の発展をねがって/内科の立場から/脳神経外科医の立場から/創刊を祝して/「総合リハビリテーション」誌創刊に当り/「総合リハビリテーション」誌への期待/祝辞/特殊教育の立場からも
杉山 尚
1
,
河邨 文一郎
2
,
金子 仁郎
3
,
高安 正夫
4
,
佐野 圭司
5
,
野本 卓
6
,
斉藤 延男
7
,
小林 冨美栄
8
,
太宰 博邦
9
,
辻村 泰男
10
1東北大学温研内科
2札幌医科大学整形外科
3大阪大学精神神経科
4京都大学内科
5東京大学脳神経外科
6東京医科歯科大学付属病院
7甲州中央温泉病院
8日本看護協会
9社会福祉法人日本肢体不自由児協会
10国立特殊教育総合研究所
pp.4-8
発行日 1973年1月10日
Published Date 1973/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102848
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リハビリテーション医学では,その対象として“疾病そのもの”よりも“疾病をもった人間”という捉え方が特に要求される.考えてみると,医学の理念は本来そこにあったはずだが,医学における疾患学の目ざましい進歩の歪みは“疾病をもっている一個の人間”を見失う欠陥をもたらした.今さら医の倫理などが口やかましく論ぜられるに至ったのはこのためである.
リハビリテーション医学の根底には,“疾患をもった人間をどうするか”,“疾病による欠陥をもった人間をどうするか”という考え方があり,単に医学のみの視野にとどまらず,同時に社会学的視野と哲学とが特に要求されるのはこのためである.
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