書評
Ward J, Clarke R, Linden R(著),岡田隆夫(監訳)「一目でわかる生理学」
長岡 正範
1
1順天堂大学大学院リハビリテーション医学
pp.941
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102837
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私が,生理学の教科書を隅から隅まで読んだのは学生時代で,当時の順天堂大学真島英信教授の生理学が最初で最後であった.このたびその弟子にあたる岡田隆夫先生が監訳なさった「一目でわかる生理学」が刊行され,読む機会を得た.これまでもリハビリテーションの臨床で必要に応じて,生理学の部分部分の知識は読んでいたつもりだが,この本を読んで,この30年の間の生理学の進歩は大きなものであったことを改めて感じた.
私の専門とするリハビリテーションでは,これまでその対象疾患は,脳卒中,骨関節疾患がその中心であった.これらの疾患を学ぶために,解剖学,生理学の勉強をする機会は多くあり,参考書も少なくなかったが,生理学のテキストでは,神経科学,認知科学など神経や脳の働きに関するものが多かったように思う.
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