書評
日本精神障害者リハビリテーション学会(監修),政策部・渉外部(編集)「英国保健省 精神保健に関するナショナル・サービス・フレームワーク―5年間の経過」
近藤 克則
1
1日本福祉大学社会福祉学部
pp.283
発行日 2006年3月10日
Published Date 2006/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102817
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本書は,イギリス保健省が2004年に発行した「精神保健に関するナショナル・サービス・フレームワーク(National Service Framework;NSF)―5年間の経過」を,日本精神障害者リハビリテーション学会の政策部・渉外部が中心となって翻訳し,日本の読者向けに2本の解説を加えたものである.
NSFとは,ブレア首相が政権について行った医療改革の一つの目玉である.国民に提供する医療の基準を示したもので,理念的な政策目標だけでなく,10年後の数値目標,その実現のための戦略設計と必要な財源確保の計画などを示したものである.がん,冠動脈疾患,高齢者医療などを含む10分野の一つとして,精神保健分野のNSFは1999年に発表された.NSFには,10か年計画が含まれており,本書はその前半5か年の中間評価にあたるものである.
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