書評
森 惟明,鶴見隆正(著)「PT・OT・STのための脳画像のみかたと神経所見(CD-ROM付),第2版」
石倉 隆
1
1大阪保健医療大学理学療法学
pp.80
発行日 2011年1月10日
Published Date 2011/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101947
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脳画像初学者の最初の1冊
脳画像の読影・読像を講義科目に据えているPT・OT・ST養成学校がいまだに少数派であることから,PT・OT・STにとっては脳機能や脳画像の読影・読像は,自学自習しないと獲得できない知識や技術である.しかし脳科学の進歩は,脳機能の知識や脳画像の読影・読像技術を“習っていないから知らなくてもよい”知識や技術にはしてくれない.現代の脳神経疾患リハビリテーションでは,脳損傷部位を脳画像で確認し,障害が脳損傷部位の機能局在や体部位局在と合致するか否かを照合することは重要な評価であり,脳機能の理解や脳画像の読影・読像は必須の技術となっている.
では,脳機能の知識や脳画像の読影・読像技術をいかに自学自習していくのか.脳機能解剖学,脳画像診断学などの専門書を読みあさるのも一考であろう.しかし,脳機能や脳画像に親しみのないPT・OT・STにとっては,その知識量の多さに圧倒され徒労に終わってしまうかもしれない.そこでまずは1冊目の自学実習書としたいのが,森惟明先生,鶴見隆正先生の手による『PT・OT・STのための脳画像のみかたと神経所見,第2版』である.
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