書評
石原 明 著—「漢方の秘密」
H
pp.65
発行日 1962年4月10日
Published Date 1962/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202557
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古代中国にはじまつた漢方医療は,近頃ブームだという。近代科学が進歩しても,その価値が認められるというのは,近代科学の体系のなかに置き直してみても,その価値が再認識されるということなのであろう.東洋や日本に,古来から伝わつておつて,そして今に生命を持ち続けているもののなかには,そのような観点から再評価され得るものがある.
著者石原博士は,生理学の専攻であり,現在は横浜市大外科教室で内臓外科を担当しているが,一般にはむしろ医史学の大家として知られている.若年にしてすでに医史学では大家の域に入つている.その蒐集している資料には貴重なものが多い.医学書院刊の「医史学概説」「看護史」「看護史年表」などの著者でもある.
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