学会報告
第29回中国四国リハビリテーション医学研究会(2)―2009年12月6日(日),於:倉敷中央病院大原記念ホール
伊勢 眞樹
1
1倉敷中央病院リハビリテーション科
pp.1096-1103
発行日 2010年11月10日
Published Date 2010/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101901
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31.当院における摂食機能療法の直接処方開始後の変化について
倉敷中央病院リハビリテーションセンター
佐野 怜香・他
2009年7月より摂食機能療法の直接処方を開始したが,その効用性について検討した.〔直接処方開始までの流れ〕入院時に嚥下スクリーニングを実施し,必要に応じて主治医が処方する.〔対象〕2008年,2009年7月~8月に,当院呼吸器内科でリハビリテーション科処方もしくは直接処方にてST治療を受けた患者である.〔比較項目〕①ST処方数,②ST開始までの期間,③PT/OT開始までの期間,④治療期間,⑤在院日数である.〔結果〕それぞれ①15件(08')→50件(09'),②12.3日→6.3日,③6.6日→6.3日,④19.4日→5.75日,⑤29.7日→19.7日であった〔考察〕直接処方の開始後,リハビリテーションの早期介入,適切なタイミングでの経口摂取開始,訓練日数や在院日数の短縮が可能となった.直接処方の導入が与える影響は大きく,医療者全体の嚥下機能に対する意識の向上にもつながった.〔今後の課題〕早期介入により得た経験をどのように臨床に生かすかを検討する.
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