Japanese
English
症例報告
Williams症候群の2症例に対する平仮名読み書きの習得を目指した作業療法の経過
Occupational therapy for acquisition of the reading and writing of Hiragana character in two patients with Williams syndrome.
本間 朋恵
1
,
楠 祐一
1
,
中島 そのみ
2
,
仙石 泰仁
2
,
舘 延忠
2
Tomoe Honma
1
,
Yuichi Kusunoki
1
,
Sonomi Nakajima
2
,
Yasuhito Sengoku
2
,
Nobutada Tachi
2
1北海道療育園
2札幌医科大学保健医療学部
1Hokkaido Ryoikuen Institution for Children with Severe Handicaps
2School of Health Science, Sapporo Medical University
キーワード:
Williams症候群
,
視空間認知
,
平仮名
Keyword:
Williams症候群
,
視空間認知
,
平仮名
pp.861-864
発行日 2009年9月10日
Published Date 2009/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101596
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
Williams症候群(以下,WS)の臨床症状は,精神発達遅滞,特有の顔貌,社交的な性格,大動脈弁上部狭窄症などの心血管系異常で,罹患率は2万人に1人とされる1).認知的特徴として,WISC-Ⅲ(Wechsler Intelligence Scale for Children-third edition)の下位検査である「積木模様」や,K-ABC心理・教育アセスメントバッテリー(以下,K-ABC)の視空間情報の短期記憶にかかわる下位検査である「位置さがし」の成績の低さが報告されている2,3).また,なぞり書きができても模写はできない4),漢字を書くことが困難5)など,学習面での不利益が明らかとなっているが,視空間認知障害の平仮名読み書き習得への影響については報告が少ない.
本稿では,WSの2症例に対して行った平仮名読み書きの指導と習得の経過を示し,視空間認知課題の成績との関連を検討した.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.