Japanese
English
短報
踵の移動距離による股関節可動性の簡便な評価方法の提案
Proposal for method of evaluation for hip joint mobility by distance of heel movement.
吉田 啓晃
1
,
中山 恭秀
1
,
小林 一成
2
,
安保 雅博
2
Hiroaki Yoshida
1
,
Yasuhide Nakayama
1
,
Kazushige Kobayashi
2
,
Masahiro Abo
2
1東京慈恵会医科大学附属第三病院リハビリテーション科
2東京慈恵会医科大学附属リハビリテーション医学講座
1Department of Rehabilitation, Tokyo Jikei University School of Medicine Daisan Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, Jikei University School of Medicine
キーワード:
股関節
,
関節可動域
,
評価
Keyword:
股関節
,
関節可動域
,
評価
pp.759-762
発行日 2009年8月10日
Published Date 2009/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101574
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要旨:本研究の目的は,股関節屈曲・外転・外旋運動の複合的関節可動域を定量的に表す方法を考案し,関節可動域(range of motion;ROM)との関連性を示すことである.複合的関節可動域を表す指標として,踵引き寄せ距離を考案した.踵引き寄せ距離は,背臥位にて計側肢踵部を対側内外果中心から上前腸骨棘まで対側下肢に沿って他動的に動かし,移動距離を計測して対側下肢長の比で表す.股関節疾患患者33名44肢を対象に,ROMと踵引き寄せ距離を3回ずつ計測した.平均ROMは屈曲81.1±10.9°,外転22.3±7.9°,外旋23.6±7.5°で,踵引き寄せ距離は71.1±7.9%であった.従属変数を踵引き寄せ距離,説明変数を屈曲と外転+外旋とした重回帰分析ではR2=0.51となり,係数の有意性が得られ,複合的関節可動域の指標となる可能性が示唆された.また,踵引き寄せ距離に影響する要素は屈曲と外転・外旋運動に分けられ,約2:1の割合で関与することが示唆された.
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