Japanese
English
研究と報告
足踏み動作による上肢脊髄運動神経機能の興奮性の変化
The change of excitability in spinal motor neuron function of upper limb at stepping in place.
弓永 久哲
1
Hisanori Yuminaga
1
1関西医療学園専門学校
1Kansai Vocational College of Medicine
キーワード:
F波
,
足踏み動作
,
上肢脊髄運動神経機能
Keyword:
F波
,
足踏み動作
,
上肢脊髄運動神経機能
pp.753-757
発行日 2009年8月10日
Published Date 2009/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101573
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要旨:〔目的〕脳血管障害患者の連合反応の出現機序を検証するための基礎的研究として,健常者を対象に,足踏み動作前,動作中,動作後の上肢筋に対応する脊髄神経機能の興奮性をF波を用いて検討した.〔対象・方法〕対象は健常者26名で,実験方法は足踏み動作前,動作中,動作終了直後,終了1分後,2分後における右上肢筋のF波出現頻度,振幅F/M比,潜時の3項目について検討した.〔結果〕出現頻度,振幅F/M比,潜時のそれぞれの項目で,足踏み動作中に変化し,動作終了直後から2分後には動作前の測定値にほぼ復する傾向が認められた.〔結語〕本研究を通して,足踏み動作中では右上肢筋に対応する脊髄神経機能の興奮性増加が生じ,動作終了直後から2分後までは脊髄神経機能の興奮性は動作前の状態に復することが示された.このことから,脳血管障害患者に対する歩行練習では,過剰努力を伴わない場面設定が重要であると考えられた.
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