Japanese
English
症例報告
高次脳機能障害者に対するグループ療法の有効性―長期経過した低酸素脳症例を通して
Effects of group therapy for person with higher brain dysfunction:a case study of hypoxic encephalopathy.
川上 千鶴子
1
,
河津 隆三
1
,
後藤 美代子
1
,
久保田 美鈴
1
,
谷口 康
1
,
佐々木 千穂
1
,
柴田 亜矢子
1
,
大塚 文
1
,
本庄 由貴
1
Chizuko Kawakami
1
,
Takamitsu Kawazu
1
,
Miyoko Goto
1
,
Misuzu Kubota
1
,
Yasushi Taniguchi
1
,
Chiho Sasaki
1
,
Ayako Shibata
1
,
Aya Otsuka
1
,
Yuki Honjo
1
1九州労災病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Kyushurousai Hospital
キーワード:
高次脳機能障害
,
低酸素脳症
,
グループ療法
Keyword:
高次脳機能障害
,
低酸素脳症
,
グループ療法
pp.993-996
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101361
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はじめに
低酸素脳症は,心循環系や肺呼吸器系の障害で脳の酸素欠乏が生じることにより起こる脳損傷である.後遺症が残った場合,身体障害と高次脳機能障害などが合併する.とくに高次脳機能障害は多彩で,社会復帰を困難にする要因となる.したがって,そのリハビリテーションでは,身体的症状とともに高次脳機能障害への治療介入が必要となってくる.
今回,低酸素脳症により重度の記憶障害などの高次脳機能障害を呈した症例に対し,受傷4年6か月経過後から,社会復帰,就労を目的としたグループ療法を実施したので,その内容と有効性について報告する.
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