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特集 疾患管理プログラムとしての心不全リハビリテーション
心不全と骨格筋
Heart failure and skeletal muscle dysfunction
沖田 孝一
1
Koichi Okita
1
1北翔大学大学院生涯スポーツ学研究科
1Graduate School of Lifelong Sport, Hokusho University
キーワード:
心不全
,
骨格筋
,
運動療法
,
心臓リハビリテーション
,
運動耐容能
Keyword:
心不全
,
骨格筋
,
運動療法
,
心臓リハビリテーション
,
運動耐容能
pp.531-537
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201659
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はじめに
骨格筋の量と質は,心不全のみならず多くの慢性疾患において,予後を左右することが明らかになり,骨格筋をターゲットとした治療が各分野で進んでいる.慢性疾患のなかでも,特に心不全は循環不全を主とした病態あり,当然,心機能改善が治療のターゲットであった.しかしながら,心不全治療薬が奏効し血行動態が改善しているにもかかわらず運動耐容能(最大酸素摂取量,嫌気性代謝閾値)が改善しないことが明らかになり,併発する骨格筋の異常が注目されるように至った.慢性心不全患者の手足の筋はどうして萎縮し,るいそう(羸痩)状態を呈してくるのか,それがなぜ予後に影響するのか,どのような対策が必要なのか.本稿では,心不全における運動耐容能規定因子としての骨格筋障害について説明し,その成因と最も有効な対策である運動療法,さらに先進的な薬物療法を含めた治療方法について概説する.
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