Japanese
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増大特集 リハビリテーション医学2007―最近10年の動向とエビデンス
リハビリテーション・アプローチ
脳卒中と磁気刺激
Stroke and transcranial magnetic stimulation.
竹内 直行
1
,
生駒 一憲
1
Naoyuki Takeuchi
1
,
Katsunori Ikoma
1
1北海道大学病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Hospital of Hokkaido University
キーワード:
脳卒中
,
経頭蓋磁気刺激
,
可塑性
Keyword:
脳卒中
,
経頭蓋磁気刺激
,
可塑性
pp.1225-1231
発行日 2007年10月10日
Published Date 2007/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101092
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はじめに
最近,中枢神経系の研究はめざましく発展し,中枢神経系の可塑性が画像的,代謝的,神経生理学的な各手法で証明できるようになってきた.これらの手法はリハビリテーションでのinterventionの効果の有無をみるのに大変便利な方法であり,中枢神経系での可塑性の役割がより明らかになってきている.
生体に大きな変動磁場を体外から引き起こし,生体内に生ずる渦電流がニューロンを刺激する経頭蓋磁気刺激(transcranial magnetic stimulation;TMS)は中枢運動神経機能評価法として開発され,その後,急速に普及した.この方法が受け入れられた背景には,不可能と考えられていた大脳の刺激を簡便かつ非侵襲的に行うことができるという利点があげられる.
以下,中枢神経系を神経生理学的に評価でき,治療に応用可能なTMSの紹介を脳卒中運動障害とリハビリテーションを中心に記述する.
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