到来 二人に一人脳卒中時代
反復性経頭蓋磁気刺激療法 脳卒中発症早期における利用について
佐々木 信幸
1
,
角田 亘
,
安保 雅博
1東京都立墨東病院 リハビリテーション科
キーワード:
上肢
,
麻痺
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
脳卒中
,
経頭蓋磁気刺激
Keyword:
Paralysis
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Treatment Outcome
,
Stroke
,
Upper Extremity
,
Transcranial Magnetic Stimulation
pp.925-930
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013173269
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経頭蓋磁気刺激(TMS)はFaradayの電磁誘導の法則をその原理としており,頭蓋骨を通過した磁場が大脳皮質内で渦電流を発生させることで,ニューロンに影響を与える.反復性TMS(rTMS)はその刺激頻度により大脳皮質の興奮性に与える影響が異なり,5Hz以上の高頻度rTMSが大脳の興奮性を亢進させるのに対して,1Hz以下の低頻度rTMSは逆にこれを抑制する.脳卒中後上肢麻痺に対してrTMSを治療的に用いる場合,病側大脳への高頻度rTMSと健側大脳への低頻度rTMSの適用が考案されている.急性期脳卒中患者を対象としたわれわれの検討結果からは,健側大脳への低頻度rTMSと比して病側大脳への高頻度rTMSのほうが,麻痺側上肢運動機能に対してより有益な効果を発揮するものと思われた.
©Nankodo Co., Ltd., 2013