Japanese
English
特集 工学とリハビリテーション
視覚・聴覚障害への情報工学支援
Information and communication assistive technology for the visually-impaired and hearing-impaired.
長嶋 祐二
1
Yuji Nagashima
1
1工学院大学情報学部
1Faculty of Informatics, Kogakuin University
キーワード:
視覚障害
,
聴覚障害
,
コミュニケーション支援
,
歩行者ITS
Keyword:
視覚障害
,
聴覚障害
,
コミュニケーション支援
,
歩行者ITS
pp.447-455
発行日 2007年5月10日
Published Date 2007/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100848
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はじめに
総務省のu-Japan政策もあり,ICT(information and communication technology)に関連した福祉情報工学分野への発展の期待は大きい.高齢の人や障害のある人をはじめさまざまな人にとって,ICTの進展は新たな支援技術を提供できる一つの重要な機会となっている.ICTは高度に情報化された社会を生み,新たなコミュニケーション手段の提供や,情報授受の機会を飛躍的に向上させつつある.これは,視・聴覚障害者にとっても例外ではない.例えば,携帯電話による文字情報の送・受信は,聴覚に障害のある人にとって有効なコミュニケーションや情報授受手段となっている.この携帯電話による文字通信により外出先などでの予定変更など緊急事態に柔軟な対応ができるようになり,飛躍的にその生活の質を向上させているといって過言ではないであろう.
一方,ICTの急速な進展に伴い,情報家電などの操作が複雑となり,デジタルデバイドの拡大が懸念されている.
本稿では,障害者数の実態,研究開発の注意点,視覚障害支援,聴覚障害支援について最新の研究の話題を交え概説する.
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