Japanese
English
特集 工学とリハビリテーション
高齢者が安心して地域で生活できる工学支援
The engineering technology support for elderly people who can live healthy in rural area.
松本 佳昭
1
Yoshiaki Matsumoto
1
1山口県産業技術センター戦略プロジェクト部福祉医療チーム
1Yamaguchi Prefectural Industrial Technology Institute Project Development Department
キーワード:
健康モニタリング
,
無意識・無拘束・無侵襲モニタリング
,
疾病予防
Keyword:
健康モニタリング
,
無意識・無拘束・無侵襲モニタリング
,
疾病予防
pp.457-465
発行日 2007年5月10日
Published Date 2007/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100849
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
厚生労働省(以下,厚労省)の最近の発表では,わが国の高齢者人口が初めて2割を超えて世界一位となったと報告している1).このようなことから,高齢者が安心して生き生きした生活を営むことができる社会基盤の整備が強く求められている2).このような社会背景において,生活の質をできるだけ高く保つためには,まずは健康の維持が不可欠で,近年の健康ブームに乗って,高齢者だけでなく,あらゆる年代で関心が高まりつつある.その一方で,財政破綻寸前にあるわが国の健康保険制度を立て直すためには,老人医療費を中心とした医療費の大幅な削減が急務で,この観点からも,体調の変化をいち早く検知し,疾病の予防や早期発見に貢献できる技術の開発が切望されている.
日々の健康状態をきめ細かく評価するには,在宅などにおいて長期間連続してモニタリングすることが有効である.これを実現するためには,取り扱いが容易で,日常の行動を制限しないで,装着によって身体に苦痛や負担を与えない,つまり「無意識」に,「無拘束」で,「無侵襲」なモニタリングが理想的である.
本稿では,無意識・無拘束・無侵襲でモニタリングする技術のなかで,近年の研究例と,実用化されているものの代表例をいくつか紹介する.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.