Japanese
English
実践講座 嚥下障害 3
摂食訓練の展開
Direct therapy in dysphagia rehabilitation.
藤島 一郎
1
,
高橋 博達
1
Ichiro Fujishima
1
,
Hirotatsu Takahashi
1
1聖隷三方原病院リハビリテーション診療科
1Department of Rehabilitation Medicine, Seirei Mikatahara General Hospital
キーワード:
摂食前訓練
,
段階的摂食訓練
,
嚥下障害食(嚥下食)
Keyword:
摂食前訓練
,
段階的摂食訓練
,
嚥下障害食(嚥下食)
pp.257-260
発行日 2004年3月10日
Published Date 2004/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100718
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はじめに
嚥下の訓練は食物を用いない基礎訓練(間接訓練)と食物を用いて実際に摂食する摂食訓練(直接訓練)に分けられる1).本講座では基礎訓練が単独では取り上げられていないので,直接訓練の前に行う摂食前訓練,および並行して行う訓練として大切なものを取り上げて併せて解説することにする.
摂食訓練の組み立て
図1に摂食訓練の1セッションの構成を示した.図2に典型的な急性発症脳卒中の訓練の進め方を示した.発症直後には基礎訓練だけを行う時期もあるが,基礎訓練を延々と繰り返していても経口摂取が可能になることはない.基礎訓練は摂食訓練と組み合わせて初めて効果を発揮する.
摂食訓練の意義
嚥下は数十に及ぶ筋肉の協調運動で成立している.それぞれの筋群を個別に鍛えることはできない.有効な嚥下運動を訓練するためには実際に食物を摂食して,嚥下運動を繰り返すことがもっとも有効である.食物を摂食することによって得られる味覚や一般知覚も大切な要素である.
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