連載 新専門医制度における研修プログラム・第4回
リハビリテーション専門施設を基幹研修施設とする研修プログラム—静岡広域病院連携リハビリテーション科専門医研修プログラム
藤島 一郎
1
,
高橋 博達
1
,
小川 美歌
1
,
重松 孝
1
Ichiro Fujishima
1
,
Hirotatsu Takahashi
1
,
Mika Ogawa
1
,
Takashi Shigematsu
1
1浜松市リハビリテーション病院
キーワード:
臨床に強い医師
,
チームリーダー
,
チャレンジする心
Keyword:
臨床に強い医師
,
チームリーダー
,
チャレンジする心
pp.1113-1116
発行日 2021年11月10日
Published Date 2021/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202367
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静岡広域病院連携リハビリテーション科専門医研修プログラム(以下,本プログラム)は,静岡県東部,中部,西部ほぼ全域*にわたる民間病院と大学(浜松医科大学,近畿大学,東京大学,名古屋市立大学:基幹施設との相互連携)で形成され,特に臨床に強い医師を育てることが目標となっている.また,研究に興味のある専攻医に対しても一人一人が丁寧で質の高い指導が受けられるよう配慮されている.本邦では稀な,一学閥に限定されないプログラムであるため,研修後の進路も,海外留学を含め自由に設計できるのが最大の魅力である.
本プログラムの前身である「聖隷リハ専門医養成プログラム」は,結核終末期患者の命と暮らしと生きがいを守るという,現代で言うところの「リハマインド」そのものを,約90年前に体現させた聖隷福祉事業団から生まれた.医師の出発点として,確かな倫理観・技術・知識に裏打ちされた臨床力のあるリハビリテーション科専門医を多数輩出すると同時に,多数の学位取得者(社会人大学院生)をも全国に送り出してきた.出身大学も多彩で,専門医取得後も静岡に限らず全国的に活躍しており,リハビリテーション医療の枠を越えた専門的情報の交流を,研究会やウェブ会議などで活発に繰り返している.新たな新専門医制度においても,多彩な施設で質的にも量的にも豊富な症例数を経験でき,専攻医の希望に合わせた臨床と研究の研鑽を同時進行で実現し得る,非常に効率的かつ質の高い研修プログラムになっている.
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