Japanese
English
症例報告
肺胞微石症1症例の呼吸リハビリテーション経験
Pulmonary rehabilitation of pulmonary alveolar microlithiasis:a case report.
楠元 恵一
1
,
藤本 雅史
1
,
藤谷 順子
1
,
泉 信有
2
Keiichi Kusumoto
1
,
Masashi Fujimoto
1
,
Junko Fujitani
1
,
Shinyu Izumi
2
1国立国際医療センターリハビリテーション科
2国立国際医療センター呼吸器科
1Department of Rehabilitation Medicine, International Medical Center of Japan
2Department of Respiratory Medicine, International Medical Center of Japan
キーワード:
肺胞微石症
,
呼吸リハビリテーション
,
Borg scale
,
パルスオキシメーター
Keyword:
肺胞微石症
,
呼吸リハビリテーション
,
Borg scale
,
パルスオキシメーター
pp.675-678
発行日 2004年7月10日
Published Date 2004/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100617
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はじめに
肺胞微石症(Pulmonary Alveolar Microlithiasis;PAM)は肺胞に多数の微細な結石が蓄積する原因不明の進行性疾患で,国外での報告症例400例程度1),本邦累積報告症例100例程度2)の希少疾患である.性差はなく,約半数で家族内発症がみられ,その場合,常染色体劣性遺伝と考えられている.発症時期や進展速度は明らかではないが,その多くは小児期にはじまり中年期に進展して,50歳前後に心不全・呼吸不全で死亡する.70歳以上の生存例もあるがまれである2).微石の主成分はリン酸カルシウムで,その産生機序は不明である.その排除や進行の抑制に適切な手段は判明していない.etidronate disodiumが有効との1症例報告がある3)が,現時点で有効性が確認されている唯一の治療法は肺移植である2).
今回,肺胞微石症1症例の呼吸リハビリテーションを経験したので報告する.
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