一頁講座 障害児の日常生活用具
歯を磨く
高橋 秀寿
1
,
鈴木 直子
1
1国立成育医療センターリハビリテーション科
キーワード:
歯ブラシ
,
口腔ケア
,
誤嚥性肺炎
,
デンタルシグマ
Keyword:
歯ブラシ
,
口腔ケア
,
誤嚥性肺炎
,
デンタルシグマ
pp.679
発行日 2004年7月10日
Published Date 2004/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100618
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- 文献概要
障害児の口腔内衛生の目的は,嚥下障害を合併している場合などは,単に虫歯予防に留まらず,唾液の感染によって引き起こされる誤嚥性肺炎を予防することにある.たとえ,経管栄養を行っていても,胃食道逆流を合併している場合なども,誤嚥性肺炎を引き起こす場合がある.一度,肺炎を起こすと,新生児,乳幼児の場合は胸郭,気道が脆弱であり,難治性になりやすい.したがって,小児の口腔内の状態を歯,歯肉,舌,口腔粘膜についてよく観察し,歯垢,歯石,舌苔,食物残さなどを注意深く観察し,適切にブラッシングする必要がある1).
小児用に開発された歯科用歯ブラシ(図1,EX Kodomo,ライオン株式会社製)は,ブラシの固さ,大きさを,子どもに合わせて選択することができる.また,柄の部分は,膨らみをもたせて太めに設計されているので,持ちやすく,持ち替えやすい.
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