Japanese
English
研究と報告
姿勢変化による上肢脊髄運動神経機能の興奮性の変化
The change of excitability in spinal motor neuron function of upper limb at change of posture.
弓永 久哲
1
,
鈴木 俊明
1
Hisanori Yuminaga
1
,
Toshiaki Suzuki
1
1関西医療大学
1Kansai University of Health Sciences
キーワード:
F波
,
姿勢変化
,
上肢脊髄運動神経機能
Keyword:
F波
,
姿勢変化
,
上肢脊髄運動神経機能
pp.373-378
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100511
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要旨:脳血管障害片麻痺患者の連合反応の神経学的機序を検証する前段階として,健常者の背臥位,立位,右下肢荷重肢位という肢位変化が上肢脊髄神経機能の興奮性に与える影響をF波にて検討した.〔対象と方法〕健常者10名を対象とし,背臥位,立位,右下肢荷重肢位において右短母指外転筋からF波を記録した.F波波形分析は出現頻度,振幅F/M比,立ち上がり潜時の各々の項目を比較検討した.〔結果〕右下肢荷重肢位の出現頻度は,他試行に対し有意な増加を示し(p<0.01),振幅F/M比では増加傾向を示した.立ち上がり潜時では3試行での変化は認められなかった.〔考察〕本研究結果から,健常者の立位姿勢では右上肢筋に対応する脊髄は上位中枢からの調整機構が生じていると考えられた.右下肢荷重肢位では,下肢筋,体幹筋の筋活動が増加したことにより,右上肢筋に対応する脊髄の興奮性増加が生じたと考えられた.
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