Japanese
English
特集 心疾患のリハビリテーション
慢性心不全
Exercise rehabilitation for chronic heart failure patients.
山田 純生
1
,
岩津 弘太郎
2
,
三好 都子
2
,
清水 優子
2
Sumio Yamada
1
,
Kotaro Iwatsu
2
,
Hiroko Miyoshi
2
,
Yuko Shimizu
2
1名古屋大学大学院医学系研究科
2名古屋大学大学院医学系研究科博士前期課程リハビリテーション療法学専攻
1Nagoya University Graduate School of Medicine
2Program in Physical and Occupational Therapy, Nagoya University Graduate School of Medicine
キーワード:
慢性心不全
,
運動療法
,
疾病管理
Keyword:
慢性心不全
,
運動療法
,
疾病管理
pp.31-36
発行日 2007年1月10日
Published Date 2007/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100445
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はじめに
慢性心不全は進行性かつ予後不良の疾病状態であり,運動療法は禁忌とされてきたことから,リハビリテーション医療の現場では慢性心不全患者と接する機会は少なかったように思う.本特集が組まれた背景として言えることは,治療薬剤の進歩により生命予後が改善されるにつれ,医療の関心が生活の質を高める運動介入に及ぶようになったこと1),そして,その安全性が確立されるにしたがい2),本邦でも2006年4月の診療報酬改正で慢性心不全患者に対する運動療法が保険適応となってきたことに尽きる.今後どのように慢性心不全に対する運動介入を進めるかは知恵の出しどころであるが,とりあえず本稿では,慢性心不全を高齢心疾患者における症候群ととらえ3),その運動介入は高齢化する循環器疾患者に対応する医療として構築すべきであるという立場をとりたい.
本稿では,これまで慢性心不全患者に接する経験が比較的少なかった読者を想定し,高齢慢性心不全患者に対する運動介入に際して踏まえるべき基本的事項を述べてみたいと思う.
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