Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「トランスアメリカ」―性同一性障害の父,そして息子の旅物語
二通 諭
1
1石狩市立花川南中学校
pp.1201
発行日 2006年12月10日
Published Date 2006/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100438
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昨今,性同一性障害や同性愛など異型性を内に秘めた人たちを主人公にする作品が高い評価を得ている.苦難に満ちた人生はやはりドラマになるし,啓蒙的な側面があることは言わずもがなである.
「トランスアメリカ」(監督/ダンカン・タッカー)は設定が面白い.タイトルのとおりアメリカ大陸横断のロード・ムービー.「レインマン」,「八日目」,「家の鍵」など障害者映画でしばしば使われるスタイルだ.私はロード・ムービーを,“旅という継時的な流れから噴出する人間理解・自分さがしの物語”として定義づけている.
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