関連法制度

The legal system of the health and welfare for children with disabilities.

はじめに

　わが国の社会保障制度の枠組みは，戦後50年を経過して，国家による「保護と弱者救済」から社会連帯による「自立支援」へと大きく舵を切った．その背景には，経済大国に成長した国としての誇りと国民の質的に高いサービスの選択を求めるニーズがある．しかし，その一方で少子高齢化の波は急速に進み，必要な社会保障費の財源をどのように確保するか，良質なサービス提供と財源不足という，2つの相反する条件を満たす仕組みづくりが求められている事情がある．

　このようななかで，障害児を取り巻く法制度においても，国による保護や救済を象徴する「措置制度」から社会連帯による自立支援としての「契約制度」へと改革の一歩が踏み出された．