「マラソン」―自閉症青年と家族の厳しい日常

韓国の勢いが止まらない．政治，経済，文化，すべてにわたって進化し続けている．映画も各ジャンル高水準であり，日本が上回れるとしたらホラーとアニメくらいのもの．

　障害者映画では脳性まひ女性と軽度発達障害男性の純愛を描いた「オアシス」が記憶に新しいが，まさかわずか1年で一気に自閉症青年を描くところまで登り詰めてくるとは思わなかった．日本では，唯一山田洋次が「学校Ⅲ」で自閉症青年をリアルの描いたが，いわば巨匠まかせであり，その後誰も手をつけていない．年寄りじみた言い回しになるが，実に嘆かわしい．