巻頭言
急性期の運動療法
冨田 昌夫
1
1藤田保健衛生大学衛生学部
pp.601
発行日 2005年7月10日
Published Date 2005/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100128
- 有料閲覧
- 文献概要
脳卒中患者の急性期入院期間がどんどん短くなり,2週間になろうとしている.この短い期間に,急性期のリハビリテーションとしてなにをすべきか真剣に考える必要があるのではなかろうか.
口から肛門まで一本の腸管を収納するスペースが体幹で,生きるために腸管を移動させるように発達したのが動物である.効率良く捕食するために,口を分化発達させ,口を前に移動するようになり,頸部の筋が前庭感覚器官さらには重力で構造化された視覚情報と頸反射,前庭動眼反射などの複雑な反射を形成し,持続的に口を水平に保てるように姿勢筋緊張が整えられている.口は定位や姿勢調整の原点であり,植物機能と動物機能をつなぐ要となっている.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.