Japanese
English
特集 高齢切断と義肢
義足パーツの進歩
The prostheses for aged amputees-progress of prostheses parts.
高見 健二
1
Kenji Takami
1
1労災リハビリテーション工学センター
1Rosai Rehabilitation Engineering Center
キーワード:
高齢者
,
義足パーツ
,
軽量
Keyword:
高齢者
,
義足パーツ
,
軽量
pp.231-234
発行日 2005年3月10日
Published Date 2005/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100059
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はじめに
わが国には“高齢者専用の義足パーツ”というものはないが,低活動切断者用パーツは幾種類か存在する.例を挙げると,オットーボックのMB1類(活動度と体重のクラス分けでグレード1)やラポックSL義足などがある(図1,2).
SL義足はSimple(単純),Light(軽量)を特長としており,MB1群のパーツは低活動者向けで,共に高齢切断者によく使用されている.
一般的に高齢者=低活動度ではないことは周知の通りであるが,義足について考えたとき,高齢者の切断原因は,近年,閉塞性動脈硬化症(ASO)や糖尿病が多く,合併症も認められる.したがって,長時間の義足歩行訓練を避けることになり,活動的とは言えない切断者が多くなっている.このことから,本稿では高齢者=低活動者として考えることにする.
高齢者用に限らず義足は,① 軽量,② 操作や取り扱いが簡単,③ 丈夫,④ 装着しやすい,⑤ 立脚期安定1),が基本であるが,膝継手を例にとれば,遊脚相・立脚相制御を組み込んだものが増え,このため重くなりがちで,調整や取り扱いも難しくなっている.
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