Japanese
English
特集 高齢切断と義肢
義足処方
Prosthesis for elderly amputee.
三上 真弘
1
Masahiro Mikami
1
1帝京大学医学部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Teikyo University, School of Medicine
キーワード:
義足
,
血行障害による切断
,
老人の切断者
Keyword:
義足
,
血行障害による切断
,
老人の切断者
pp.217-221
発行日 2005年3月10日
Published Date 2005/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100057
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はじめに
わが国における切断者の数や年齢分布,性別などについて,全国レベルで調査したものはみあたらない.1976年,日本リハビリテーション医学会が行った福祉関連機器の標準化推進のための調査報告1)は全国6地区で身体障害者手帳を元に調査されたものであるが,それによれば下肢切断は男女ともに18~24歳で切断した者が多く,その原因は一般事故,労働災害,戦争など外傷によるものが最も多いと報告されている.そのため,わが国における切断者は外傷によるものが多く,かつ年齢も若いが,欧米における切断者は血行障害によるものが多く,年齢も高いのが特徴であると言われてきた.
しかし,最近の報告ではこのような特徴が薄れてきた.兵庫県での中川らの報告2),岡山県の長島らの報告3)などによると,血行障害による切断者が大幅に増え,その結果,年齢も高齢化し,欧米の傾向と類似してきている.このことは,義足の処方やリハビリテーションという観点からみると,その対応はいっそう難しくなっていると言える.
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