Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「アイランド」―近未来の人権,クローン人間の生殺与奪権を問う
二通 諭
1
1千歳市立北進中学校
pp.91
発行日 2006年1月10日
Published Date 2006/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100035
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「アイランド」(監督/マイケル・ベイ)はアクションとシリアスの中間に位置し,なんと言おうか,一寸時間が空いたので映画でも見るか,といったときのオススメ品である.あえてジャンル分けするなら,近未来社会派アクションということになろう.
障害や疾病を治すためにはなにをやってもいいのかという倫理学的なテーマを扱った作品は過去にもあった.たとえば,本欄(97年11月)で紹介した「ボディ・バンク」である.脊髄損傷の車イス生活者たちに再び歩く力を取り戻させるためには人体実験が必要だ,ついてはこの世にいなくてもいい人たちを集めてこよう,ということで医療関係者,障害当事者,家族ら,善良な市民が犯罪集団を形成し,ホームレス狩りをするという話だった.
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