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人権尊重の見識を問われる,外国人採用
根本 悦子
1
1出会いの医療をつくる会
pp.518-519
発行日 1996年7月25日
Published Date 1996/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901500
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国籍条項,初の司法判断
地方公務員の採用試験から外国人を排除した「国籍条項」を,川崎市が撤廃することを決めて話題になったが,もうひとつの「国籍」をめぐる訴訟の判決が,5月16日に東京地裁であった。
訴えていたのは在日韓国人二世で,東京都の保健婦の鄭香均さん(46歳)だ。88年4月に,初の外国籍保健婦として東京都に採用された。主任に昇格した94年2月,都人事委員会から管理職試験の要綱が送られてきて,そこには国籍条項はなかった。ところがいざ受験を申し込もうとしたところ,東京都は「公権力の行使,意思形成の参画に携わるには日本国籍が必要との自治省見解がある」と,願書の受取りを拒否したのである。
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